半導体産業には、解析と不確かさの定量化で解決できる課題が数多くあります。電子機器やチップの製造は世代を追うごとに高い精度と一貫性を求められるため、不確かさが最終製品の性能と製造プロセスの両方に与える影響を理解することが、事実上欠かせなくなっています。エンジニアは、この厳しい品質を保ち、複雑な根本原因をたどり、製造プロセスと装置を最適化・検証するという、特有の課題に取り組まなければなりません。プロセスの監視とデータ収集の技術が高度になり、取得できるデータが増え続けるなか、データを正確かつ効率よく解析できる、強力で使いやすいエンジニアリング解析ツールの必要性はかつてなく高まっています。
SmartUQは、あらゆる原因から生じるばらつきと不確かさへの対処を速め、問題をその原因までたどり、ロバスト設計でプロセス制御を改善するための最先端の技術を提供します。不確かさを理解し、減らすことで、製品の性能向上、設計サイクルの短縮、コストの削減につながります。
半導体ファウンドリでのSmartUQの主な適用分野には、次のようなものがあります。
最先端のノード(N3、N2、A16など)では、ナノシートGAAFETや裏面電源供給ネットワーク(BSPDN)のTCAD(Technology Computer-Aided Design)シミュレーションの計算コストが、現実的に負担できないほど大きくなります。
300mmウェーハ全体でプロセスのばらつき(確率的な効果、ラインエッジラフネス、しきい値電圧のシフト)を管理することは、量産の歩留まりを立ち上げるうえで欠かせません。
ある半導体製造企業は、多段のバッチめっきプロセスの品質管理と生産の最適化に苦労していました。SmartUQは、このメーカーの既存のデータを受け取って処理スクリプトを作り、従来の解析と高度な統計モデリングの両方を行いました。これらの解析によって、複数の反応物の濃度、消耗品の状態、成膜速度のあいだにある、それまで知られていなかった相関が浮かび上がりました。これらの関係がわかったことで、それまで説明のつかなかったプロセスのずれの原因が明らかになって制御できるようになり、プロセスを最適化するための次の実験も特定できました。
データが集まり、適切な形に自動で処理されるようになれば、統計解析によって、製造プロセスの性質や、消耗品などの入力と出力の品質との関係について、多くの有用な知見が得られます。こうした解析には、既存の製造データに対して感度解析や分散分析を行い、プロセスの最適化や品質管理に使うべき重要な入力を特定することも含まれます。
さらに、高度な統計モデルの生成では、既存のデータと意図的に計画した実験計画(DOE)の両方を使い、製造プロセスのふるまいを再現する予測モデルを学習させます。これにより、処理工程を変えたときの結果をすばやく予測し、故障解析で根本原因を特定しやすくし、プロセスをすばやく最適化できます。